インターネットイニシアティブ(IIJ)のマーケティング本部 GIOマーケティング部 副部長 小川晋平氏は、月額4000円、日割り課金で1日約133円のホスティングサービス「IIJ GIO」のブロガーミーティングでこう語りました(参考:AmazonクラウドのSmallインスタンスは1時間あたり0.085ドル。24時間で2.04ドル)。

プラットフォームサービスとして提供されるホスティングとして、仮想サーバとCentOS、インターネット接続だけの「ベーシックプラン」、もしくはこれに加えてApacheとvsftpdによるWebサーバ/ftpサーバ機能が利用可能な「Webプラン」が月額4000円から利用可能。料金は日割りで計算されるため、最小で1日あたり約133円からとなります。

利用者がGIOのコントロールパネルから設定すれば、すぐに(実際には20分程度)サーバのインスタンスが立ち上がってくるのはAmazonクラウドと同様です。数百台といったインスタンスを次々に立ち上げることができます。

ただし法人利用が前提となっているため、AmazonクラウドのようにクレジットカードがあればWebからサインアップというわけにはいきません。まずIIJと法人取引契約を結んだあとで、コントロールパネルのIDを発行してもらい、そこからGIOを利用するということになります。

新規契約から利用開始までは約2週間かかるそうですし、課金は月額ベースですから、IIJ GIOを「クラウド」と呼ぶべきなのかどうかは議論が分かれるところでしょう。僕自身もIIJ GIOはクラウドというより、企業向けの柔軟なホスティングサービスと表現するのが妥当ではないかと思います。

クラウドの価格競争で「いずれIaaSは1日100円を切る」と予想するIIJが、Amazonクラウドに対抗する理由 - Publickey

IIJがあえて儲からないIaaSに参入しかつグローバルで競争(Amazonと価格競争)する理由は、「運用などの付加価値サービスは儲かるから」。

ホスティングサービスの内容はAmazon Web Services と似たものの様に見えますが、IIJ GIOは主に企業向けをターゲットとしたホスティングサービスの位置づけの様です。

さくらInternetによる石狩データセンターによるVPSの取り組みや、ニフティのクラウドサービスもそうですが、来年あたりには国産IaaSの選択肢が増えそうで、実に喜ばしい事です。

但しそうこうしている間に海外では、クラウドの主戦場はPaaSになっていってる訳です。

Spring Frameworkを買収したVM Ware社が良い感じに台風の目となり、世界で600万人いるというJava開発者(ほんまかいな)を取り込むべく各クラウドベンダは動いています。「VM Force」然り、「Google App Engine for Business」然り。

なんか2010年末以降は慌しくなりそうです。