「EV-R55」は中国製の電動バイクです。
600wの出力しかなく、いわゆる原付1種で50ccのバイクと同じです。
原付1種の電動スクーターの中でもパワフルな方らしいですが値段も20万円以上と高額です。
見た目もソコソコ良いです。大きさはアドレスV100と同じ位かな。
メットインのスペースはかなり小さいです。半キャップが何とかはいるレベル。
コレに乗る機会がありました。
体重90キロ以上の巨漢が、電動スクーターでは無理かもしれない急な坂道のある峠を越えて、30キロ以上彼方に単独で向かうというストレステスト的な試みです。
勤務先の京都から自宅のある滋賀まで通常の通勤路では30kmなんですが、通勤路は山道の為最後の方で急な上り坂があり、その辺は携帯の電波が届かないのでソコで電欠するとかなり悲惨な事になってしまいかねないので、いつもとは違う道でなるべく平地を選んで帰りました。
19:00京都府中京区をスタートして、自宅に帰りついたのが20:45位。
途中山を2つ超えたのですが、バッテリーに余裕があるのに登り坂は25~30km/h位しか出ません。
原付に抜かれるけど自転車よりは早いレベル。まぁ100kg近い荷重で何とかふた山登れたのでヨシとするべきか。
途中で自動車専用道路に乗れない事に気がついて、遠回りを余儀なくされたのは痛かった。アホです。
市街を抜け地道を選びつつ家の近所まで来た。この時点で走行22km位。
平地は問題ないけど、ゼロスタートでバッテリー残量が黄色ゾーンに。
なるべく信号の少ないルートをと思い山手の住宅街を抜けようとしたけど、宅地の坂道が急で速度が10km/h位まで低下してきた。山で電欠したらすごい嫌なので引き返し平地を走る事に。このロスも痛かった。
JR線沿いを30km/h位で北上、最寄駅位ではバッテリー残量は黄色ゾーンが終わりかけで、ゼロスタートが苦しくなってきた。なかなか加速しない。
走り出したら30km/h位はでるけど。この時点で走行距離は30km位。
そこから家までゆるやかな登りが続くのだが、ほんの少しの登りでも10km/h位しか出なくなってきた。足で蹴りながら進む羽目に。坂がゆるくなるとまた走り出すけど、20km/h位しかでない。
結局走行距離約34km位で、家の寸前で電欠してしまいました。惜しかった。
イグニッションを切りしばらく押してあるいてから、再びオンにすると数十メートル走る。それを繰り返してなんとか家にたどり着いた。
体重が軽い女性ならもう少しマシだったのでは無いかと。
100Vで数時間で充電できるんで、翌朝も別ルートで30km位の通勤しましたけど、今度は電欠せず余裕でした。やはり30km位なら楽勝です。
ブレーキがなんか独特の感触です。初期制動は強めだけど、巡航速度からの停止は結構制動距離が出る。回生しているんだろうかと思ったけど、見た感じそれは無さそう。
バッテリーは鉛らしいです。300回位は充電できるそうですが、私の使い方では半年でだめになる計算です。
片道30km山道の通勤用としては、はっきりいって全くダメですね。耐久性も、後続距離も、パワーも。
夢の電スク通勤まではまだまだかかりそうです。
それでも電動スクーターで巨漢が山道を走っての30km以上の航続距離は大変立派です。
女性が平地で使うと、40km前後なら余裕で走ると思います。
原チャリって給油がメンドウなんですよね。電スクなら家でプラグ挿すだけだし。安いし。
パワーもチョイノリなら必要充分です。
感覚的には4サイクルの50ccの平均値ににやや劣る、位です。
あと音が大変静かです。これは良し悪しありますが。
本来の原チャリの用途、近所に買い物とか駅までの通勤用とかならかなりイイかも。